向かい風も吹きつつある

BRICsは今後も、世界の大市場として大いに発達してゆくことでしょう。しかしそんなBRICsの各国にも、それぞれ課題となる問題が存在しています。それらが向かい風となっているのが現状で、今後さらなる発展を望むには解決しなければならない大問題となっています。
たとえば中国の高齢化問題、環境破壊問題です。一人っ子政策のあおりを受けた中国の高齢化問題は、日本のそれよりもはるかに深刻です。今後、高齢者の介護、医療問題が確実に浮上してきます。加えて光化学スモッグ、温暖化、砂漠化などの環境破壊も進んでおり、北京に至っては40キロメートルにまで砂漠が接近してきています。黄砂や大気汚染などは隣国である日本はもちろん、アメリカにまで押し寄せており、漁業被害やクラゲの増加など、国際問題となっています。
このように、BRICsは各国単位で大きな問題を抱えている状況ですが、すべての国に共通して言える大問題があります。それが貧富の格差です。大国だけに難しい問題ですが、BRICsの国々が真の先進国となるには、この格差をどうにかしなければならないでしょう。

BRICsの現状

BRICsの現状を一言で表すと、「成長著しい」という言葉につきるでしょう。とにかくものすごいスピードで経済発展を遂げており、BRICsのGDP、貿易額は世界においてもかなりの割合を占めるようになってきています。中国やインドなど、一国をとっても世界経済に多大なる影響を与えていますので、BRICsとして考えれば、今や世界経済の主役ともいえるかもしれませんね。
しかし一言でBRICsといっても、それぞれの国の経済状況はまったく異なるものとなっています。
ブラジル経済の成長は、貿易が重要なカギとなるといわれています。近年になってブラジルの貿易依存度は急激に高まっており、とくに輸出はその拡大が顕著です。
かつて金融市場の混乱を経験したロシア経済は近年実質的な成長率が6年間連続で前年比プラスとなっていたりと、回復傾向となっています。一方でエネルギー資源に依存している経済構造となっていることも事実ですので、今後大きな課題となるでしょう。
インドは1991年以降に取り組んだ経済改革によって2003年以降は年間7パーセントを超える経済成長を達成しています。とくに第一次産業は世界でも第2位の規模となっており、12億人もの人口を抱えながらも自給自足国家となっています。これが経済の基盤となっており、さらに情報通信技術の成長がそれに拍車をかけているのです。
そして中国経済は、なんといっても外国からの直接投資と貿易でしょう。現在の中国は日本を超えて世界最大の外貨保有国となっています。2002年以降は新たな高度経済成長期に突入し、生活水準も飛躍的に向上しています。